2015年5月5日火曜日

 糖尿病の観点から Q&A「食生活の注意点を教えて下さい。」

Q 食生活の注意点を教えて下さい。

A
糖尿病を作り出してしまう世の風潮として、現在私が注目しているのは、“精白した米や小麦や砂糖類の摂りすぎ”です。
 人間の身体は、もともと自然界にあった食べ物で、一番うまく機能するようにできています。
 米や小麦や砂糖に含まれているブドウ糖は、玄米、全粒粉、黒砂糖の形で摂るとゆっくり吸収され、膵臓の一部分であるインスリンを産み出す細胞に過度の負担をかけません。これは食物せんいの働きによるものです。
 毎日三食、白米、白小麦、白砂糖を食べ続けると、膵臓にとても負担となります。さらに、そのブドウ糖が脳神経や筋肉の細胞などで一番うまくエネルギーになるために必要なビタミン、ミネラルは胚芽成分にバランス良く含まれているのです。
 脳疲労、視神経の疲れ、肩や首のこり、足のだるさ、つりなどを改善するのにもビタミン、ミネラルはとても有効で、それがないとブドウ糖は有効に使われず脂肪となって蓄えられていきます。内蔵脂肪が増える大きな原因として食物せんいと胚芽成分の不足をあげる報告もあります。
 かつて主食として貴重な栄養源だった、ひえ、きび、粟などが姿を消し、口あたりの良い精白米だけが現在大量に流通しています。
 安値の白小麦も大量に輸入され、菓子パン、カップ麺、スナック菓子になっています。その結果、不足した栄養素を補うために日常的に肉類を欲しがるようになるのです。当然、動物性脂肪、蛋白質の摂りすぎになり、過剰なカロリーと蛋白質の代謝産物(燃えかすのようなもの)で、身体に負担をかけることになり、高血圧、メタボリックシンドローム、
さらには心臓病、脳卒中につながることになるのです。


小出浩久先生の食事バランス療法No.1より

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